こんにちは。
先日、40代女性で３週間前から腰痛と右のお尻、右太もも外側にしびれのある患者さんが来院されました。
当院に入って来られる際も足を引きずるような形で来院されました。
検査では腰を反らすと腰に痛み走る状態でした。その他の動きは特に問題ありませんでした。
腰を曲げたり、伸ばしたり、捻っても特に右臀部や右太もも外側にしびれが増えることもありませんでした。
立位になって体重をかけるとしびれ感が増えるとのことでした。
足の筋力検査をした際、右中殿筋、右大腿筋膜張筋の筋力の弱化が見られました。
腰を反ると痛みがあり歩行時、思うように力が抜けない状態
右足に荷重するとしびれ感が増えるため、右臀部から右太もも外側の筋肉をうまく使うことができず３週間、痛みにより腰を前傾させ足を引きずるような形で過ごされていました。
施術の目的は腰を反りやすくすることと筋力の弱化を防ぎ機能回復することです。
初日の施術はアクティベータメソッドで施術を行いました。
施術後、しびれは残るが右足の力は入りやすくなったと伝えてくれました。
最後の説明に「動ける範囲でどんどん動いてください。安静にしなくても大丈夫ですよ。」とお伝えしました。
少しずつ患部に体重を乗せることで脳と身体が痛みの調整、コントロールができるようになります。
急に動かすと痛みばかり感じてしまい動かすと痛いので身体が緊張してしまいます。
かえって安静にすると回復は遅れてしまいます。
少しづつ動く時間や距離を伸ばしていくことを説明しました。
3日後、2回目の来院時、
腰の痛みはほとんどないが右太もものしびれ感があると報告してくれました。
2回目の施術後ベッドから起きて歩いて頂きました。
「まだ太ももの横、痛みとしびれがあります。」
私は歩いている姿を見て違和感を感じました。
かなりゆっくり歩いていました。
私「怖くない範囲で大丈夫なのでもう少し早く歩くことできますか？」
患者さん「えっ・・・できるかな・・・」
私は横につきながら一緒に歩きました。
私「最初は2倍くらいの速さでなく、1.2倍くらいの速さで大丈夫ですから少し早く歩いてみましょう」とお伝えしました。
すると施術室を5往復ぐらいする時には本来の歩行速度で歩いていました。
患者さんも「えっ・・・歩ける・・・」とおっしゃってました。
早く歩く方が痛みやしびれ感が少なく歩けると体感して頂きました。
その日何度も椅子からの早く立ち上がる練習と施術室を何往復も少し速足で歩く練習をしました。
私「この速度で歩けるので、1日の中で数回で良いのでこの速度で歩く練習をしてくださいね。」とお伝えしました。
「痛みがあるからかばって歩く。」ということが長期間続くと頭の中がこうしたら痛くなると理解しているので痛みよりも先にかばって歩いてしまいます。
結果、かばってゆっくり歩くことで痛みやしびれ感もより感じやすくなってしまいます。
・歩くと痛いので患部をかばって歩く
・患部をかばって歩くから痛みを感じやすい
上記2つは似てるようで全然違うものです。
どちらも悪いわけではありません。
痛みやしびれは人間にとって怖くて不安に感じるものです。
その不安や恐怖が身体を緊張させ、回復を妨げるケースも少なくありません。
慢性痛などで悩んでいて、もし安静にしてもなかなか治らない方がいましたら、
「いつもより少し早く歩いてみよう。」
「歩くと痛いけどいつもより長く歩いてみよう。」など
いつもと違う感覚で身体を動かしてみると今まで休んでいた機能が活性化してくるかもしれません。
頑張りすぎず・・・
無理しすぎず・・・
少しずつ・・・
自分のペースで頑張ってみてください。
少しでも参考になれば幸いです。
では今日はこのへんで
失礼します。
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